洋書、時々プログラミング

博士課程修了→メーカーという経路を辿っている人の日常

本当に納得のいくものをつくるには

製品プロジェクトが終わりそうなので次の新しいものを考えている。解決したい課題、使える技術、市場の大きさとか色々な切り口があって楽しい。でもいつかは決めなければならない。そういう時、どういう基準で選べば良いのだろうか。

テクニカルにはいくつかの評価項目を決めて10段階評価でポイントをつけて合計点の高いものを選ぶということがされる。他にも色々なやり方があるはずだ。でもそのやり方で決められた新プロジェクトにどれだけの愛着を持てるのだろうか。

こんなやり方をするということは、結論を出す時では無いと考えてもいいと思う。本当に納得できるものが思いついた時なら、自然と決められるはずだからだ。

案を出しては考えてということを繰り返していると、頭にその思考と経験が蓄積されていく。この蓄積が時間によって熟成されてある日突然良いアイデアが出てくるという方が愛着のあるテーマに育つと思っている。

こういう方法でアイデアを生み出すには今がいちばん肝心だ。可能な限り色々なものをインプットしておこう。その知識を持った上で日々の業務を行っていれば、いつか本当にやりたいテーマと巡り会える確率が高くなる。そうしたらあとは試作だったりして提案に向けて作業を進めれば良い。やっていくうちに違っていることもあるかもしれないが、そうしたらまた次のタイミングを待つ。

インプットは多ければいいというものでもない。インプットの幅も大事になる。数学物理だけでなく、社会科学や哲学とか文系理系問わない知識経験をインプットをしていくほうが良い。結局製品は社会で使われるものだし、生き方を変化させるものなのだから、理系だけの思考ではカバーしきれないと思う。

こういった考えの中で確信が持てる製品というのは人にも良さを説明しやすい。そして味方ができやすい。味方が出来ればあとは進めるだけだ。