洋書、時々プログラミング

博士課程修了→メーカーという経路を辿っている人の日常

やっぱりFX じゃないんだよという話

最近Youtubeを見ているとお金に悩んでいる大人が「やっぱりFXかなぁ」と言うCMをよく目にするようになった。とあるFX業者のCMである。これを流すYoutube側もどうかと思うし、FX業者側もなかなか必死だなぁと思いながら見ている。

そもそもFXなんて為替が上に行くか下に行くかという話なので早い話が丁半博打のようなものである。それを子供の教育費を目的にとかそういう大きな金を工面するためにやるものではないと思う。そりゃー勝つ人もいるかもしれない。だけど残りのは良くてゼロ円、悪くて借金を抱える羽目になる。

昔はもっとレバレッジが高かった時代もあった。2chには儲かったという声もある一方で断末魔が響いていた時代もある。FX戦士くるみちゃんという漫画もある。そういうものを見てきた自分からすると、このCMのカジュアルさがなかなか怖いものがある。まだUdemyやふるさと納税のCMを見ている方がマシである。

じゃあなんでFX会社側はこんなCMを作っているかと逆側視点で考える。おそらくFXに付いた悪いイメージを払拭するためにカジュアルさを演出しているのかなと思う。同じような戦略で言うと昔の消費者金融とかも似たようなことをしていた。今もア○フルがよくわからないCMを流している。昔の事件から来る負のイメージをCMを出している企業とか愛というプラスのワードを刷り込んで、イメージを変えようとしているのかなと思う。

そういうよくわからないCMを流すとどうなるか、ロスカットなどのFXの怖さや金利の高さなどの金融の怖さを分かっている人は「こんなCMを流しているけれどやっていることは。。。」と思ってそのまま流すことができる。だけどそういうことを知らないか、頭を回さない人はそのCMのイメージを業界のイメージに当てはめてしまい、「FXはカジュアルに始めることができる」、「消費者金融には愛がある」なんて勘違いをすることになる。そしてそのまま使い始め...運が良ければ帰ってくる。

こういったものを防ぐためには考えることを教える必要があると思う。裏を読む能力とも言える。なぜこの会社はこのようなCMを出したのか? このCMを出すとどういうイメージを植え付けられるか? ということを自分を観測するもう一人の自分視点で考えるべきだと思う。そこまで考えて様々な情報を踏まえることができれば、仮にFXを始めたとしても怖さを理解しているから生活費には手を付けないようにすることができるし、借金してまでブランドのバッグを買うなんて思わないで人生を送っていけると思う。

あるいは社会が全体的にお金が足りない人が溢れてきているからFXで一発逆転をしようとする人を引っ掛けようとしているのかもしれない。人生そんなにうまくできてはいないと思うんだ。