洋書、時々プログラミング

博士課程修了→メーカーという経路を辿っている人の日常

洋書感想 Jojo's story (CER stage2) ~自分を覚えている人が一人もいない世界で生きる~

読んだ本の情報

タイトル Jojo's story
シリーズ Cambridge English readers stage 2
著者 Antoinette Moses
YL 2.5
個人評価 ★4.5(ラストは賛否両論だけど考えさせられる)

内容

とある国で内戦が発生し、ジョジョの村が襲撃された。村は焼かれ、ジョジョ以外の村人たちは殺されてしまった。ただ一人生き残ったジョジョは村の中で一人隠れていた。もう曜日も分からなくなってしまったある日、平和維持軍が助けに来る。Jojoと軍人、そしてジャーナリストのクリスは戦争から逃れながら孤児院へと向かう。孤児院にはジョジョと同じような境遇の子供たちがたくさんいた。国境なき医師団のニッキーとの会話の中、安全な日々を送っていたのもつかの間、戦争の火の手が迫ってくる。いつ爆弾が落ちてもおかしくないようなある日・・・

感想

 ジョジョの独白のようなスタイルで物語は進行します。最初から村の襲撃という結構重い話でストーリーが始まるので、どこかに明るい展開が無いかなと思っていたけれど、なかなかそんなことは無く、悲しみを抱えたまま読み進めていました。もしかしたらジョジョが村を出て孤児院まで行くまでの間、そして孤児院での静かな日々が明るい展開だったのかもしれません。ラストに関してはネタバレになるので伏せますが、こういう戦争で本当の意味でみなしごになってしまった子はこういう気持ちになる方が多いのかもしれないとふと思いました。 最後まで読み終わって、ふと「自分を覚えている人がいない世界はどんな世界?」という質問が浮かんできました。そんな世界、私には耐えられない気がしています。ラストは少々急展開ですが、おすすめ度4.5です。ちょっと考え事をしたい人にピッタリかと。

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余談

これで洋書紹介10冊目となりました。案外サクサク書けていますね。もう少し多読が進行したら、Stage2にたどり着くまでの話でもしたいです。